(4) 塔体のしくみ 東京スカイツリーの構造
02
約3万7000ピースの鉄骨で組まれた塔体
鋼管を三角形状に組み合わせた「トラス構造」による約3万7000個の鉄骨を溶接して建てられました。
じょうぶな鉄骨
東京スカイツリーは、たくさんの鉄骨が組み合わされています。
| 2倍強い鉄骨 | 細長い形のタワーを支えるために、標準的な鉄より約2倍強い鉄を使った鉄骨を使用しています。 |
|---|---|
| サイズもいろいろ | 鉄骨を構成する鋼管も、さまざまな種類のものを使用。最も大きい鋼管は直径2.3メートル、厚さ10センチメートルにもなります。 |
| ばらばらに作って現場で組み立て | 鉄骨は、円筒状の鋼管を直接溶接により接合する「分岐継手」という手法が用いられています。国内の19か所の工場で作られ、タワー建設現場で溶接により積みあげられました。 |
| 全部で約3万7000ピース | 塔体には、合計で約3万7000ピースもの鉄骨が使われました。なんと、組み上げられる場所に合わせて、すべて違う形です。 |
| トラス構造 | 鉄骨は、塔体を強くするため、基本の鋼管に別の鋼管を三角形状に組み合わせた「トラス構造」でつくられています。 |
ゆれを小さくするしくみ
強風や地震の影響も受けやすい東京スカイツリーには、ゆれを減らすさまざまなしくみがあります。
| 1.「心柱」による制振システム「心柱制振」 | 地震や強風時、心柱は、塔体の鉄骨よりもゆっくりとゆれます。両者のゆれの周期が違うことで、ゆれを打ち消し、タワー全体のゆれを小さくします。また、塔体と心柱の間にあるオイルダンパーは、心柱が塔体にぶつかるのを防ぐクッションのような役割があります。 |
|---|---|
| 2.おもり役の制振装置「頂部制振装置」 | タワー最上部のアンテナ設置部分であるゲイン塔。その先端には、おもりを利用してゆれを少なくする制振装置「頂部制振装置(Tuned Mass Danper)」が設置されています。 |
心柱による制振システム「心柱制振」~ゆれる周期が違うことで全体のゆれを打ち消す
東京スカイツリーは、塔体は鉄骨、心柱(しんばしら)は鉄筋コンクリートでつくられ、それぞれ固有のゆれ方の周期をもちます。タワー塔体よりゆっくりと心柱がゆれることで、2つのゆれが打ち消し合い、強風の時や地震によるゆれを最大50%減らすことができます。
日本の伝統的な塔である「五重塔」は、これまでに地震による倒壊例がなく、その秘密は建物中央の柱である心柱にあるという説もあります。東京スカイツリーで開発した制振システムを五重塔になぞらえて、「心柱制振(しんばしらせいしん)」と名付けました。
この鉄筋コンクリート造の円筒である心柱(しんばしら)は、直径8メートル、高さ375メートルであり、厚さは、高さ100メートルまでが40cm、高さ100~375メートルまでが60cm あります。
提供:日建設計
質量付加機構
心柱概念(揺れ)模型 心柱あり・なしの違い
提供:日建設計
心柱
提供:日建設計
おもり役の頂部制振装置~ゲイン塔のゆれを最大30%減
オイルダンパー~クッションの役割
関連動画
徹底解説! 地震に強い構造のヒミツ
貴重映像!東京スカイツリーてっぺんのヒミツ
夜空を彩る!東京スカイツリーライティングのヒミツ
(9/29公開:ライティングについて)
- [ 1 ] 東京スカイツリーの誕生
-
- 東京スカイツリーの建設
- 「タワーのある街」東京スカイツリータウン
- 東京スカイツリーが建つ場所
- 東京スカイツリーの名前
- 海外からのお客様に向けて
- [ 2 ] 東京スカイツリーの各部紹介
-
- 東京スカイツリーのエレベーター
- 東京スカイツリーのライティング
- 東京スカイツリーのデザイン
- [ 3 ] 東京スカイツリーの構造紹介
-
- まずは未知領域のリサーチからスタート
- 大樹のような、地盤とのつながり方
- つないで一体化する鉄骨の工夫
- 鉄骨造塔体の概要
- [ 4 ] 塔体のしくみ
-
- 約3万7000ピースで組まれた塔体
- ゆれを小さくするしくみ
- [ 1 ] 東京スカイツリーの役割
-
- 高さ634メートルの決定
- 電波塔としての役割
- 展望施設としての役割
- [ 2 ] 災害時の役割
-
- 大災害時も電波塔としての役目を果たす
- 東京スカイツリーの構造自体が災害に強い
- 環境への配慮
