電波ってなに?

周波数による電磁波の分類

電波は電磁波の一種で、周波数が3テラヘルツ以下のものであり、日本では電波法に規定されています。電波より高い周波数の電磁波は、光の領域に入ります。目で見ることができる可視光線以外の赤外線や紫外線などは目には見えない光ということになります。さらに周波数が高くなると、X線、γ線の領域になります。X線は、レントゲン撮影に使われており、医療の世界では身近なものとなっています。
電波そのものは見ることができませんが、電波の用途には、中波ラジオや短波ラジオ放送、テレビ放送、さらには電子レンジや非接触ICカードなど身近な用途があり、電波は私達の生活には欠かせない重要なものであるといえます。
東京スカイツリーから発信されるテレビ放送などの電波は、次の図の中では、電波防護指針の対象周波数となっている黄緑色の矢印の領域に属します。

図表出典:総務省 電波と安全な暮らしより抜粋
図表出典:総務省 電波と安全な暮らしより抜粋

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電波の特徴をまとめると次のようになります。

自然界の電波 電波は自然界にも存在し、雷や摩擦電気の火花放電により発生します。
電波の性質 電波は波であり、周波数を持ち、反射や屈折をします。
また、電波の強さは送信アンテナから遠ざかるにつれて弱まります。
電波の用途 電波は放送・通信だけでなく、いろいろな用途に使われます。

電波に関する国としての取り組み

電波は国民共通の財産であるので、電波を発射する事業者は電波法に基づく国の免許を取得する必要があります。
安全で安心な電波を利用するため、わが国では、平成2年および平成9年に、郵政省電気通信技術審議会(現総務省情報通信審議会の技術分科会)が、過去50年以上にわたる国内外の研究結果にもとづいて、無線局全般に関わる電波を対象に「電波防護指針」をまとめました。
電波防護指針は、電波が人体に影響を及ぼさない安全な状況であるという判断をする際の基本的な考え方や、それに基づく基準値などを示すとともに、この指針に基づく規制を導入しているものです。また、日本の電波防護指針の基準値は、国際的な指針と同等のものです。
電波を発射する事業者が国から免許を取得する際には、電波防護指針を満足していることが条件となりますので、すべての無線局は国のチェックを受け、人々の安全を確保しながら電波を発射しているといえます。

参考 : 総務省ウェブサイト

  • 電波を安全に使用するために
  • 郵政省電気通信技術審議会が、過去50年以上にわたる国内外の研究結果にもとづいて、基準を策定
  • 電波防護指針の規制
  • 東京スカイツリーから送信される電波の強さは「電波防護指針」の基準値以下になります

東京スカイツリーからの電波について

放送事業や通信事業では国の免許を受けて電波を発射することになるため、東京スカイツリーから送信される電波の強さについても、電波防護指針を遵守した安全で安心な電波となります。
東京スカイツリーから最初の本放送・本運用が開始された後から適宜、東京スカイツリー周辺の電波環境の測定を行い、測定結果を本ホームページで公表しています。

東京スカイツリー周辺の電波環境測定

本放送等開始状況

(1)
タクシー無線(関東自動車無線協会)
2012年3月 一部運用開始
2012年4月 本運用開始
(2)
マルチメディア放送(ジャパン・モバイルキャスティング)
2012年4月1日 本放送開始
(3)
FMラジオ(NHK、J-WAVE)
2012年4月23日 本放送開始
(4)
TOKYO MX
2012年10月1日 サイマル放送開始(東京タワーと東京スカイツリーの両方から放送)
2013年5月13日 送信点移転完了(東京スカイツリーからの放送のみとなる)
(5)
在京テレビ6社(NHK、日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビ)
2013年5月31日 本放送開始
(6)
在京AMラジオ3社 FM補完放送(TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送)
2015年12月7日 本放送開始